仕事、3人の子育て、家事、研究・・佳代子先生は時間のやりくりどうしてましたか??

親子育対談

職場にいるときは、ほとんど子どものことを考えない時間帯になっちゃうでしょ。
電車に乗って1時半、帰ってくる間に自分の気持ちを切り替える。

保育園もなかった時代だから、自分だけじゃ子どもの世話はできないから、保育園に替わるベビーシッターを2人雇いました。

ちゃんと募集をかけて、応募してきた人の中から面接して選びました。
自分の子育てが終わっていて、人柄が穏やかで、優しくて、そして細かいことに良く気がつく、だから50代~60代にかけての2人を選びました。

2人でやりくりしながら、私のいない間の面倒をみてほしいって言って、だから毎日ではなく入れ替わるから週2日とか3日とか、そういう感じでお願いしました。
それは、子どもが安心して暮らせる環境を常に用意しておくという意味で。

また、子どもが病気や風邪をひいたとか、何かあったとしても、おばちゃんに来てもらうとかして、子どもが家の中ならばまだ比較的安心ですよね。私が休める時は大丈夫ですけど、休めない時はそうやって、子どもの居場所を作りました。

あとは、私が帰ってきて、ご飯をすぐ食べさせないといけないけど、帰りが6時半とか7時になっちゃうでしょ。

途中から気が付いたんだけど、夕食の一部を作っておいてもらうということをしました。
そうすると、ちょっと温めてとか、また一品加えてとかして子どもに食べさせられるでしょ。
食事までお腹が空いて待っている時間が長いので、そういう工夫をしましたが、子どもは家に帰って来ていると、けっこう自分の城なので、遊びに夢中になっていて、お腹がすいたというよりも遊びに夢中になっていました。だから私が遅くても比較的良かったと思います。

それから、ご飯を一緒に食べて、お風呂に入ったりしますけど、夜子どもたちが寝入るまでは、子どもとの時間を過ごしました。
家事はもうやらない。お皿洗いとか、洗濯とか、そういうのはやらない。
子どもが寝入ってから、後片付けをして。それまでは、遊べる時は遊ぶし、寝る前には絵本をたくさん読んであげるとかね。
だから、短い時間なんだけど、質の濃いお母さんと子どもの関係を作る必要があるんです。

朝と晩だけだと、お母さん忙しいからつい子どもにテレビ、スマホを見せたりしちゃうけど、それじゃあ親の愛が伝わらないでしょ。
お母さんも子どもと関わらないと、子どもが今どんなことを考えているのか分からないですもんね。だから子どもと接する時間を持たないとだめ。
それが最低限必要なことですね。
家事は放っといたって後でできるんだから。次の日やったって良いんだもん。
その日、毎日のその日ですよね。

だから保育園に行ってたときには、子どもが保育園で「今日はこうでしたよ、ああでしたよ」って、先生がちょっとしたメモをお便り帳に書いてくれる。
それを私は帰ってから見るのが大好きでした。
なんかラブレターを見るような気持ち。

今日はどんな風に過ごしたのかなとか。
で、家ではこうでしたよ、ってまた先生に連絡してね。
そういうことでやりとりして。

例えば、いつかなんかね、
4才の保育園に行ってた息子がね、
「明日ぼく保育園行かない」って言い出したんですよ。
一緒に子どもを寝かせながらね。

「え、どうして」って聞いたらね、
「だって行きたくないんだもん」
「行きたくないにはなんか理由があるんじゃないの」って聞いたら、
「うん、僕ね、スキップができないから」って言うんですよ。
明日はみんなの前でスキップする日らしいのね。
「できない」って言うの。
「そうなんだ、スキップいま練習してるの」
「そうか、じゃあ今から練習ようか?」って、ふとんに入ってから。
そしたら、「やるやる」って言うんですよ!
「じゃあやろうか」って言ってね、2階の子どもたちが寝てる部屋の廊下でね、
2人でスキップして練習して。

それでも間に合わないでしょ、次の日のみんなに見せる場面にはね。
それでしょうがないから、その日は車をやめて、車で送って行ってたんですけど、車を置いて、子どもと手をつないで保育園までスキップで。
そしたらできるようになったんですよ!
「ぼくできた、大丈夫」って言って、それでニコニコして入って行きましたよ。

成功体験ですね

保育園までかなり距離がある。何百メートル、300m、400mあるね。
ずっとスキップして行った。こっちも大変だったけどね。
でもそれは子どもが「行きたくない」って言ってくれたから、分かったんだけどね。

それで書きました。園の先生にね、
『子どもが明日行きたくないって言って、理由を聞いたら「スキップできないから」って言った。家で夜寝る前にね、寝るようになったんだけども起きてね、いっぱい練習しました』って。『でも、まだできないんですけど、今日がんばりますからよろしく』って手紙に書いたの。

道々ずっと行くうち練習してたらできちゃったから。

手紙も渡す必要なかったんですね。

そんなこともあるしね。

やっぱり短い時間でも子どもと密に、子どもの要求、子どもの思ってること、考えてることを大事にしてあげて、それを一緒に考えるとか、一緒にやるとか、そういうことを努力すると、子どもはね、そこで安心するので、保育園に行けるんですよ。

そういう関わり方ですね。

関わる質の問題。
時間はないんだからそんなに。
絶対時間がないんだから、短い時間でそれをやる工夫はしましたね。

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